安達千夏「モルヒネ」

昨日、この本を読了した。

安達千夏の「モルヒネ」。

この作者の本を読むのは今回が初めてだった。

この本を手に取ったきっかけは、

売り場に書店員の手書きポップで、
「読み終わった後、うずくまって泣きました・・・」
というコメントが書いてあったからである。 

本に感情を溶け込ませ、 感傷に浸ることを特技としている私としては、
さぞかし泣ける本なのだろうと思い、この本を読むことにした。

 

読み終わった最初の感想としては、

ポップを作った書店員、 この本読んでねーだろ。

という感じ。 

まあ、どういう意味でうずくまって泣いたかはわからないが。

この小説は、死ぬために医者になった女性の物語。
婚約者、元恋人とのかかわり合いの中で、
最終的には「生」に向けて歩みだす、といった内容。

私が感じたこの本の大切な部分は、主人公の感情の変化で、
人とのかかわり合いの中での、主人公の心情の変化を読み解いていくことで
更に深みを増す内容だと思う。 

私の見解としては、 
作者はこの本に涙は求めていないと思う。

終わり方も、闇というよりは、光。希望の光だ。

書店員は何を想って泣いたのか。そのことがとても気になる。

また、
この小説の「元」という漢字が当てはまる部分は
全部漢字が「許」になっている。

これもこの小説の中ではアクセントになっている気がした。

 あとは、言い回し。
この作者の言い回しは、正直私には難しく感じた。

細かな部分までゆっくり読み解きたい私としては
読むのにとても時間がかかった。

ただ、そこがこの小説の面白味でもあるのだと思うが。 

 
あんまり詳しく書くとこれから読みたいと思っている人に対して
ネタばらしになってしまうので、 深い内容は記さないが、

個人的には、勝手な前評判のせいで、
期待と違い、ちょっと虚無感を味わった本だった。 

 

 

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