フトアゴヒゲトカゲの飼い方についてまとめるよ【コレ読めば万事解決!】

爬虫類
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お越しいただき有難う御座います。飼育員かずよ(@keeperkazuyo)と申します。

 

フトアゴヒゲトカゲというトカゲをご存知ですか?

市販されているトカゲたちの中では一番ポピュラーなトカゲさんではないでしょうか。

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こんなに愛くるしいトカゲがいることをご存じない方も多いと思うので(このページに来てる方は知ってると思いますが)、この記事ではフトアゴヒゲトカゲについて世界で一番わかりやすくご説明しようと思います。

名前だけでも覚えて帰ってください!!

 

フトアゴヒゲトカゲの生態や特徴

フトアゴヒゲトカゲとはアガマ科アゴヒゲトカゲ属に分類されるトカゲです。

オーストラリアの中央寄りの東部~南東部に住んでいます。

オーストラリア

トカゲの中では比較的入手しやすく、人馴れしやすい個体が多いです。

特徴

体長 30~50㎝
体重 300~600g
寿命 10年前後
様々(レッド,オレンジetc)
皮膚 様々(ノーマル,レザーバックetc)

体長は40㎝前後、体重は500g前後になります。寿命は10年から長くて20年くらい生きる子もいます。長生きしますので計画的な飼育プランを立てましょう。

 

フトアゴヒゲトカゲはインコなどと同じでいろんなカラーや皮膚の個体が作出されています。

フトアゴヒゲトカゲの種類のことを一般的に「モルフ」と呼びます。

ちなみに、我が家のフトアゴヒゲトカゲは色も皮膚もスタンダードになります。

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フトアゴヒゲトカゲの飼育環境について

これから家族にフトアゴヒゲトカゲをお迎えしたいと検討されている方のために、飼育についてご説明します。

何を飼育するにも同じですが、生体をお迎えする前にまずは飼育環境を整えてあげる必要があります

何が必要でそれにいくらかかるのか、表にまとめてみました。

 

ケージ 20,000~25,000円
紫外線灯 約6,500円
バスキングライト 約3,000円
ウォールプレート 約2,000円
シェルター 約1,500円
底砂 約1,500円
給餌皿 約1,000円

上記はざっくりした値段になりますがだいたい初期費用で、トータル35,000円ほどかかります。

ケージは90㎝の横幅があるケージの価格です。最低でも横幅90㎝のケージをご準備ください。理由については後述します。

 

バスキングライトとはトカゲが体を温めるためのライトになります。これとは別に紫外線灯というものも必要になります。

バスキングライトの当たるところに設置するのがウォールプレートです。見た目は平たい石ですが、石が温まることによってトカゲの体を下からも暖めてあげることができます。

 

底砂はいろいろな種類がありますので、見た目から選んでも良いでしょう。

底砂はこちらの記事に詳しくまとめています。

表以外にも、餌や電気代など毎月かかってくる費用もあります。

また、フトアゴヒゲトカゲは樹上生活もしますので流木などをレイアウトとして入れてあげると喜ぶかもしれません。

フトアゴヒゲトカゲの購入方法について

フトアゴヒゲトカゲの探し方ですが、爬虫類コーナーのあるペットショップであれば大抵のお店にいると思います。ノーマルカラーの個体が15,000円前後で売られているでしょう。

特殊な色を探したい場合や安く購入したい場合は、レプタイルフェスタと呼ばれるイベントに行きましょう。

レプタイルフェスタは地域ごとにだいたい年2回くらいずつ開催されています。

うちのナイトさんはレプタイルフェスで1,500円くらいでした。

レプタイルフェスは入場料が1,000円くらいかかるのが一般的ですが、それでも普通のペットショップで購入するより断然安いです。1/10くらいになります。環境を整えてあげるのにだいぶ費用がかかりますので、成体はよく検討して購入しましょう。

 

また、カラーについても圧倒的に豊富です。都市圏に住まわれている方は是非一度足を運んでみましょう。

変わった個体との出会いがあるかもしれませんよ!

ペットショップでの購入は生体代は高いですが、購入後にも相談に乗ってくれるので、爬虫類に詳しい店員さんがいるショップに行きましょう。欲を言えば爬虫類専門店がオススメです。

 

フトアゴヒゲトカゲの飼育方法について

お迎えしたあとの具体的な飼育方法についてご説明します。

飼育環境について

まず、ケージの中の環境についてですが、下の写真をご覧ください。我が家の飼育ケージになります。

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我が家の場合、向かって左側にバスキングスポット、右側にシェルターを設置しております。

バスキングスポットには上にバスキングライトが付いており、フトアゴヒゲトカゲの下にウォールプレートが敷いてあります。

バスキングスポットの温度がだいたい30〜32度、右側のシェルター側が25〜28度になるように設定しています。

爬虫類は変温動物なので、体を温めないと活発に運動できませんし食べたものを上手に消化することができません。

しかし、体を温めればいいというわけではなく、ある程度クールダウンもする必要もあります。

変温動物は気温に体温が左右されるので温めすぎると体温が上がり過ぎてしまいます。温度が低すぎても高すぎてもダメなんです。

 

そのためにケージの中で温度差を作る必要があります。

ケージのサイズが60cmだとケージ内の温度がほとんど同じになってしまい、差をつけることが難しくなります。
フトアゴヒゲトカゲのサイズ面でみても温度調節の面でみても、90cm以上のケージが望ましいです。

 

右側にはシェルターを設置しています。夜寝るときやバスキングした後などによくこの中に入っています。休憩所や隠れ家にもなっているので、シェルターは置いてあげた方が良いでしょう。

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ケージの上には紫外線灯がついています。

爬虫類の骨格形成や脱皮には紫外線が必要になります(ビタミンDの合成)。
日光浴をさせてあげるのも良いですが、紫外線灯が売っていますのでつけてあげましょう。

 

床材については、いろんな種類がありますが、写真はハスクチップと呼ばれるものです。

おすすめはメンテナンス性の優れたペットシーツです。見栄えは悪いですが、清潔に保ちやすいです。

 

背面の壁には立体運動ができるように台を付けています。台などをつけてあげることによって行動できる場所の幅が広がりストレス軽減にもつながります。

 

また、冬場はパネルヒーターや保温球などを追加して、冷え過ぎないような対策が必要です。最低でも18℃以上は保ってあげるようにしましょう。

 

餌について

餌回数 与える餌
~1歳 1日一回 動物性たんぱく質メインに野菜
1歳以後 2、3日に一回 野菜メイン

フトアゴヒゲトカゲは雑食性ですが、生まれてから1年くらいまでの間は体を大きく強くしなければなりませんので、動物性タンパク質を中心に餌を与えていきます。プラスアルファで野菜や人工飼料を与えてあげるイメージです。

 

1歳を過ぎたころから主食をお野菜に切り替えて、餌の回数を2日に一回など少し減らしてあげましょう。

これは飼育下のトカゲは肥満になりやすいことが理由です。

成長期が過ぎた個体に、幼少期と変わらず動物性たんぱく質メインで餌を与えているとトカゲと言えども太ってしまいます。部屋んぽの時間をたくさん取ってあげれるならば話は別ですが、食事の量と頻度で飼い主が体重コントロールをしてあげるようにしましょう

動物性たんぱく質

与えやすい餌は、コオロギやデュビア(餌用ゴキブリ)でしょう。衣装ケースなどで餌も飼育するのが一般的です。

家庭でコオロギを繁殖させている飼い主さんもたくさんいらっしゃいます。

我が家では1歳を過ぎた後は管理が楽な乾燥コオロギを与えています。

ミルワームを与えても良いですが、ミルワームは脂肪分が多く肥満の原因になるので与えすぎには注意しましょう。

 

野菜

野菜は葉物野菜(小松菜、チンゲン菜など)・人参・かぼちゃ・オクラなどを混ぜて与えます。いろんなお野菜を与えることができます。

もちろんNGな野菜もあります。ネギ系やニンニクなど、基本的に愛玩動物に与えてはいけないものはフトアゴヒゲトカゲにも与えてはいけません。その他、観葉植物などの葉っぱも食べてしまわないよう注意が必要です。

 

人工飼料

人工飼料はGEXというメーカーから出ている「レップカル」がポピュラーです。幼体用と生体用の2種類がありますので、体のサイズに合わせて変えてあげましょう。

人工飼料はオレンジジュースなどでふやかしてから与えると栄養価がアップし食いつきも良くなります。

ただ人工飼料の与えすぎは下痢の原因になる場合がありますので、メインの餌はコオロギやお野菜にしてあげましょう。

その他サプリなど

人間もですが、爬虫類が健康的な生活を送るためにはカルシウムとビタミンDが必要不可欠です。

コオロギなどの昆虫ばかり与えているとリンの摂取が過剰になり、カルシウム不足になる場合があります。

また日光浴不足(紫外線不足)でビタミンDが不足してしまうことも多々あります。

カルシウムやビタミンDが不足すると「クル病」と呼ばれる骨の障害を起こしてしまいます

餌だけでは必要量摂取するのが難しいので、カルシウムやビタミンは粉末サプリで補ってあげましょう。コオロギなどにまぶして与えればOKです。

水分補給

フトアゴヒゲトカゲは水入れを置いていても、ほとんどの子が最初は自分から水をごくごく飲んでくれません。

水を飲ませるには練習(訓練?)が必要な場合があります。

またデザートサンドなどを敷いていると、水入れの中に砂が入ってすぐに飲めなくなります。悲しいですね!

 

野菜に含まれる水分や人工飼料をふやかした際の水分でも水分補給できますが、便の調子などを見て不足しているように感じたら、スポイトなどで口元に直接水を持っていって与えるか、温浴をさせてあげましょう。温浴については後述しています。

 

その他ケア

温浴

温浴は排便を促したり体の洗浄効果、また個体によっては水分補給にもなります。35度前後のお湯に全身をつけてあげましょう。時間は5~10分ぐらいでOKです。

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本来、排便は温浴をせずとも出来なければいけないのですが、室内で飼われている以上、野生の状態と全く同じ環境にすることは出来ません。排便が不得意な子は温浴を定期的に行ってあげましょう。

また冬場などは水温が下がりやすいので、温度計でこまめに水温を確認しましょう。

温浴後は水分に体温を奪われないよう体をきれいに拭いてあげてからケージに戻してあげましょう。

 

最後に

フトアゴヒゲトカゲは基本さえ押さえればとても飼育しやすいトカゲです。人にも慣れやすいですし、飼育の手間もあまりかかりません(電気代はかかりますが)。

爬虫類初心者にも飼育しやすいと思いますので、興味がある方はぜひペットショップに足を運んでみてください。

すてきなハチュライフを!

 

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