ちょっぴり涙が流れました。

不器用な男は損します。でも、その不器用さが愛おしくなります。

2006年が初版の本です。今頃ですが、読んでみました。









ハッピーエンドじゃないのに、満足できる







image




主人公の明青(あきお)はラブラドールレトリバーのカフーと二人で暮らしていました。そこにひとりの女性が現れます。その女性は明青が書いた「嫁にこないか」という絵馬をみて、明青のもとを訪ねてきます。明青のお嫁さんになるために。

明青は突然現れた女性、幸(さち)がどこから来たのかどんな過去を送ってきたのか、一切聞きません。なので、読者も最後の方まで分かりません。悲しい過去を過ごしてきたことには気が付きますが、不器用なりに、一切を尋ねず、そばに居る決心をします。

最終的には勘違いと偶然が重なり、明青は幸を追い出してしまいます。その後、幸からの手紙によって幸の正体が明かされます。

全てを知った明青は、晴れやかな気持ちで幸を迎えに行くことを決めます。自分で追い出したくせに。迎えに行くといってもどこにいるのかわからないため、最後の手紙の消印を頼りに、探しに行きます。カフーはお留守番。ちゃんちゃん。


ネタバレが個人的には嫌いなので、ざっくりとしたあらすじがこんな感じです。







人それぞれハッピーエンドだと思う終わり方というものがあると思います。私からしたら、この物語はハッピーエンドではないです。私がハッピーになれていないから。

ただ小説の終わり方としては満足です。想像の余地を残してくれています。

人によっては、ハッピーエンドなのかなぁ。私としては、最終的に明青と幸が結ばれる確証がないところに、もやっとしてます。二人は両思いだったんです。明青は上記した通り幸を探しに行くんです。幸がどこにいるのかわかっているのであれば、ハッピーエンドなんです。実際は、探しに行く段階でどこにいるのかはわからないんです。なんじゃそりゃって感じじゃないですか?私が子供すぎますか?いや、違うはず。日本は広いです。最後の消印があった離島にいるとも限らない。もしそこに居なかったら?もう無理ゲーです。

明青と幸に結ばれてほしい、そう強く願っているからこそ、私はハッピーになれていないんです。この小説にすごくのめり込んでしまっている証拠です。


スポンサーリンク










離島に行きたくなりました




私はもともと沖縄好きな人間で、沖縄系の本を読むたびに沖縄に行きたいなぁと胸を焦がしているのですが、今回の本も沖縄県の伊是名島(いぜなじま)が舞台になっています。

場所はというと、こんな感じです。

よぜな島
グーグル地図で見る




結構本土と近いですね。

私は大学のころ、研究のフィールドワークで与論島に5回/年くらいお邪魔してます。地図で言えば右上の方に見える島です。

めっちゃ沖縄県本土に近いですが、鹿児島県の最南端の島です。比較的平坦な島で、島の周囲が20キロほどだったと思います。あの頃はよかったなぁ。楽しかったなぁ。

伊是名島もこの地図を見るに、あまりサイズが変わりません。恐らく人口も同じくらいでしょう。と思って調べてみたら、与論島6000人くらいに対して、伊是名島はなんと1500人!!!少な!!

与論島は5回も行ったので、6000人の島というのが大体どんな感じかイメージできます。あの島の1/4だとは・・・

こんな人口の少ない島の万屋に色白美人が現れたら、そりゃ話題になりますよね。




まとめ





この小説、2006年に第一回日本ラブストーリー大賞を受賞しています。

映画化もしているようです。相変わらず映像作品には疎い私ですが、これはかすかに知ってました。かすかに。

ヒロインが謎に包まれていて少しミステリーチックですが、純粋な恋愛小説として素晴らしい作品です。私には「もやっと」が残りましたけど。「もやっと」だと微妙だけど、なんであれ余韻を残せる小説は優れた作品だと思います。気になった方はぜひ、読んでみてください。10年も前の小説なので今なら安い中古が出回っているかも。












スポンサードリンク