新しい作家さんと出会いたい場合、皆さんはどのようにしているのだろうか。

私は、本屋さんのPOPを頼りにすることが多い。

POPを読んで、背表紙のあらすじを読んで、購入する。

本日ご紹介する本はそのような感じで出会った本。








歯医者さんの受付アルバイト










主人公は女子大生。4年大学の2年生。

子供のころの体験がきっかけで、「歯科恐怖症」である。




2年生の夏休みのアルバイトを探しているときに、

母親が斡旋してくれたバイトの面接を受けに行くのだが、

その場所が叔父が働いている歯医者。

器の小さな主人公は雰囲気におされて、バイトを始めることになる。



「歯科恐怖症」というのがどのくらい深刻なものなのか、個人差がどの程度あるものなのか私は知らないが、

「歯科恐怖症」と呼ばれる精神的外傷(?)を負った人間がこんなにあっさり歯医者のアルバイトを受け入れるのか?と疑問を感じた。

しかし、物語の重要な部分はアルバイトを始めたことではなく、

アルバイト中の出来事なので、ここは特に重要ではないのだろう。



そういえば、中学生ぐらいのとき、ハリーポッターをせっせと読んでいたのだが、

私はハリーポッターの魔法学校内の物語が好きだった。

しかし上下巻わかれるようになったぐらいから、なかなか学校に行かず、

魔法学校の外(つまり普通の世界)の出来事が多くなって、それがつまらなくて読むのをやめた。



そこからすると、すんなりアルバイトに就いた主人公はえらいぞ!

物語をスルッと本題に進めてくれている。






様々なお客様との出会い





今頃だが、この坂木司という作家さんは「日常の謎」をテーマにした、

人が死なないミステリーを書く人らしい。(本書解説とwiki参照)



この物語でも歯医者に訪れるお客様の抱えている悩み(謎)を、

【歯】の特徴から推理して解決していく。

ただ「日常の謎」ということなので、そんなに難しいテーマではない。

ゴリゴリのミステリーが好きな人には物足りないかもしれない。








恋愛もするよ。女子大生だもの。






この小説には、謎解きだけでなく、恋愛要素も加わっている。

この甘い恋愛に、結婚している私としてはほっこりしたものだ。

主人公のドキドキを自分のことのように感じて、胸がきゅんとする、アラサー男子。



ただ、物語の最後この主人公カップルには所謂「遠恋」という問題が生じることになる。付き合い始めたばかりなのに。

この設定、本当に必要だったんか。と作者に手紙でも送ろうかと思ったり思わなかったりした。









地の文も主人公の語り




この物語の特徴として、地の文が主人公の心情になっている。

個人的には、これは恋愛の内容のときに特に活かされている気がする。

女性が恋をしているときに胸が締め付けられている感じ。これが主観で書いてあるというか。

より読者をキュンとさせる効果があるだろう。








最後に





連続殺人なんかのミステリーは「次はどうなるんだ?!」とハラハラドキドキしながら、

次のページ、次のページとめくっていく感じだが、この小説はそういうハラハラ感は全くない。

心を落ち着かせて読み進めることができる(恋愛シーンで私のように勝手にざわつく人もいるだろうが)



実は、私はこういう小説が結構好きで、特に難しい本とか読み終わった後はこのような本でブレイクタイムしたい。


私の中で、落ち着いて読み進めることのできる本は、他には西加奈子の「円卓」がある。





 この本については映画化もされているようだ。私は見たことないけど。




ちなみに、「シンデレラティース」には主人公の仲のいい友達が一人だけ出てくるのだが、

その人を主人公にした物語もある(「ホテルジューシー」)。 

描写としては同じ時期のことを描いているらしい。

この本に関しても、amazonでポチらせていただいた。

来週には届くので、それについても読み終わったら感想をここに書きたいと思う。





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